Oct 18, 2018

Alchemy Dhyana. The second test is also completed.

alchemy dhyana 603 type 2 

スペックは、 6ft 3P #2 LINE (1-2-3 line) ※51g

でどれぐらいのサイズの魚をキャッチできるか、荒雄川と会津大川のニジマスで試してみました。


ドライフライへの反応が悪かったので、インディケーターを使ったニンフのリグをキャストするためにフライラインはDT-3-Fを使用しました。

インディケーター+ウエイト+ビーズヘッドニンフ+リードフライという長いリグをショートロッドで縺れないようにキャストするために、キャスティングは通常のオーバーヘッドキャストやロールキャスト系ではなく、サークルキャスト系のいわゆるベルジャンキャストを主としています。




一連の釣りの過程を繰り返しているうちで、このロッドは6フィートのショートロッドとは考えられないほどラインのメンディングがしやすいことがわかりました。
ロッド全体がしなるように設計したアクションとグラスブランク特有の低弾性が生み出すラインコントロール上でのメリットでしょう。

リグですが、最初は5X(0.8号)のティペットを使用しましたが、居付きのマスの流芯に入ってのランを強引に止めようとして切られたので、以降は4X(1号)を使っています。




もともと2番ライン用に設定したロッドなので、このようなマスを釣ることまでは考えていなかったのですが、ロッドの強度とバットのトルクがどうなのかを実地で検証するためにあえてニジマス釣りに使ってみたところ、想像を超えたすばらしい結果を得ることができました。
Eグラス自体はかなり前からある旧い素材なのですが、最近の樹脂とのコンポジットによる反発特性はショートロッドには最適なものです。





特筆すべきは、しなやかにグリップの中まで曲がり込んでも粘り続けるトルクと、そのときにロッドにブレが生じないので、魚のコントロールがしやすいところでしょう。

ティペットを4Xに変えてからは、おそらく掛かりどころが悪くてフックオフしたケースがいちどあったものの、18番のフックでこのサイズのニジマスを7匹連続してランディングしていますので、硬質で高反発なグラファイトロッドとは違って、このグラスロッドは魚の動きに柔軟に追従する反発特性から、魚の暴れでフックを弾いたり、フッキングした場所の針穴が大きくなって外れたりというケースがかなり少なくなるようです。

ロッドが短く軽量なので体力的な負担も軽く、軽快に釣りができることもメリットでしょう。

このロッドは結果的にライトタックルの短いロッドで大物を狙うという、リー・ウルフ的な釣りに最適なロッドとして出来上がったようです。
かといって、昔の「ファーロー・ミッジ」や「ガルシアのリー・ウルフロッド」、「ペゾンのフェザーウエイト」のように、パワーを優先した小負荷では曲がりにくい、たとえるなら棒のように感じるロッドではなく、あくまでも「しなやかな2番ロッド」だというところに現代のグラスロッドの進化を感じて頂けると思います。

同じグラスロッドとはいえ、素材も、ロッドブランクを設計、製造する技術も、あきらかに進歩しているのですから。




"alchemy dhyana 603" type 2 :
6' 3P #2 LINE (1-2-3 line) ※51g

標準仕様完成品価格:60,000円(本体55,556円+税)
トルザイトガイド仕様:65,000円(本体60,186円+税)
※オリジナルの竿袋が付属します。
ブランク価格:23,000円(本体21,297円+税)