Feb 5, 2019

Alchemy Dhyana 603 Type 2 "Paul H.Young Style" Custom made by Kuramochi Rod





Alchemy Dhyana 603 Type 2 

"Paul H.Young Style"

Custom made by Kuramochi Rod

6' 3P #2(#1-2-3) LINE 45g


Orvis CFO Ⅱ と合わせてみました。グリップ周りのコンパクトさがよくわかると思います。


Alchemy Dhyana 603 "Type 2" を "Paul H.Young" のイメージ組み立てたものです。
製作はその道の第一人者であるクラモチロッドさんにお願いして、細部はおまかせで組んで頂きました。
トランスルーセントブラウンのコーティングの掛かったブラックのアンサンドブランクがグラファイトロッドのようですが、中味はEグラスクロスのブランクを使ったグラスロッドです。




このロッドは初代ポールヤングに特徴的に見られる「ナローインターバルコルク」のグリップに「縦取りコルク」を使ったリールシートになっています。
このあたりがクラモチロッドさんの「こだわり」ですね。

グリップのサイズは、エンドがリールシートと一体化していますのでアバウトですが約120ミリ、リールシートを合わせても約195ミリで、コンパクトでミニマムなグリップ周りがいかにも初代ポールヤングという雰囲気を漂わせています。




アクションは、フルフレックスのプログレッシブ。
アクションはグラスロッドとしてはシャープで、昔のグラスロッドのようなダルさはまったく感じられません。
ロッドが勝手にキャストしてくれるという感覚のロッドで気難しいところはありません。

適合するラインは2番と3番がベストだと感じますが、フルフレックスのグラスロッドなので適合負荷の範囲は広く、状況に応じて4番ラインも使うことができます。

繊細さという面では Dharma 603 "OIKAWA" に譲りますが、このロッドは非常に扱いやすいロッドで、初めてグラスロッドで2番ラインを使う方にも、一般的な3~4番ラインのグラファイトロッドと同じように扱えると思います。

僕自身は重めなラインを乗せる釣りが好きなので、どちらかといえば3番ラインを多用する渓流用のショートロッドという感じです。
水面へのインパクトやメンディングにはより軽いラインほど効果的なので、実際には釣り場の状況に応じて選択して頂ければいいと思います。
強い風の吹く状況下や重いニンフを使う場合などは4番ラインを使うこともできます。

イメージする釣りは東部の小渓流のブルックトラウトですが、実際には源流域のイワナ釣りということになりますね。

渓流での万能ショートロッドで、重い目のラインを使ってラインスピードを落としてビッグなフライを使うなど、さまざまなフライを使うことができます。
テストでは50アップのニジマスも釣っていますので、源流の大イワナにも十分対応できるロッドです。




パーツ類は「いかにもフライロッド」という伝統的でスタンダードなスタイルのものを使っています。

リールシート周りの金具はクラモチロッドさんの自家製、ワンオフのオリジナル。
すこしでも軽くなるように、できる限り薄く作ってあります。
薄いリングは微妙な弾力性があって、リールフットが緩みにくいというメリットもあります。

お値段ですが、高価なトルザイトガイドではなくスタンダードなスネークガイドを使っていますので、標準仕様のロッドと同じ価格にさせていただきます。

Alchemy Dhyana 603 Type 2 "Paul H.Young Style"
Custom made by Kuramochi Rod
6' 3P #2 LINE (1-2-3 line) 45g
価格:60,000円(本体55,556円+税)
※オリジナルの竿袋が付属します。

※Sold


お問い合わせは下記まで、
alchemytackle@gmail.com











Alchemy Dhyana 603 Type 1 "Orvis '70s Style" Custom made by Kuramochi Rod





Alchemy Dhyana 603 "Type 1"
"Orvis '70s Style"

Custom made by Kuramochi Rod
6' 3P #1(#0-1-2) LINE 41g



Alchemy Dhyana 603 "Type 1" をトラディショナルな「1970年代のオービス」スタイルで作りたくなって、その道の第一人者であるクラモチロッドさんにお願いして、細部はおまかせで組んで頂きました。

トランスルーセントブラウンのコーティングの掛かったブラックのアンサンドブランクがオービスの初期のグラファイトロッドを思い出させるので、そのイメージをオーダーして作ったものです。
一見するとオービスグラファイトですが、中味はEグラスブランクを使ったグラスロッドです。




グリップのサイズは、全長約120ミリ、リールシートを合わせても約200ミリで、コンパクトでミニマムなグリップ周りがいい感じです。




アクションは、フルフレックスのプログレッシブ。
Dharma 603 "OIKAWA" よりアクションは速く、ロッドが勝手にキャストしてくれるという感覚のロッドで気難しいところはありません。
適合するラインは1番と2番がベストだと感じますが、フルフレックスのグラスロッドなので適合負荷の範囲は広く、状況に応じて3番ラインも使うことができます。

繊細さという面では Dharma 603 "OIKAWA" に譲りますが、非常に扱いやすいロッドで初めて軽量ラインを使う方にも一般的な3~4番ラインと同じように扱えると思います。

僕自身は重めなラインを乗せる釣りが好きなので、どちらかといえば2番ラインを多用する渓流用のショートロッドという感じです。
ただ水面へのインパクトやメンディングにはより軽いラインほど効果的なので、実際には釣り場の状況に応じて選択して頂ければいいと思います。
強い風の吹く状況下では、ちょっと強引ですが4番ラインまでなら使うこともできます。

軽いラインを使う小渓流での万能ロッドで、ラインスピードを落としてビッグなフライを使うなど、さまざまなフライを使うことができます。尺クラスにも十分対応できるロッドです。




パーツ類は「いかにもフライロッド」という伝統的でスタンダードなスタイルのものを使っています。

リールシート周りの金具はクラモチロッドさんの自家製、ワンオフのオリジナル。
すこしでも軽くなるように、できる限り薄く作ってあります。
薄いリングは微妙な弾力性があって、リールフットが緩みにくいというメリットもあります。

お値段ですが、高価なトルザイトガイドではなくスタンダードなスネークガイドを使っていますので、標準仕様のロッドと同じ価格にさせていただきます。

Alchemy Dhyana 603 "Type 1""Orvis '70s Style"
Custom made by Kuramochi Rod
6' 3P #1 LINE (0-1-2 line) 41g
価格:60,000円(本体55,556円+税)
※オリジナルの竿袋が付属します。

※Sold

お問い合わせは下記まで、
alchemytackle@gmail.com















Feb 4, 2019

Alchemy Dharma 603 "OIKAWA" "Leonard Catskill Style" Custom made by Kuramochi Rod



Alchemy Dharma 603 "OIKAWA"

"Leonard Catskill Style"


Custom made by Kuramochi Rod
6' 3P #1 LINE 40g


Alchemy Dharma 603 "OIKAWA" をトラディショナルな「レナード・キャッツキル」スタイルで作りたくなって、その道(・・・ってどの道だ)の第一人者であるクラモチロッドさんにお願いして、細部はおまかせで組んで頂きました。

トランスルーセントブラウンのブランクカラーが昔のレナードスタイルに似合うんじゃないかと思ったのですが、予想通りかっこよく、いい雰囲気で仕上がりました。




鋳物の CFOⅡを合わせるとこんな感じになります。
グリップのサイズは、全長120ミリ、リールシートを合わせても200ミリで、コンパクトでミニマムなグリップ周りがいいでしょ。
オリジナルのレナード・キャッツキルも(フットがごく薄いリールしか入りませんが)こんな感じです。




アクションは、フルフレックスのプログレッシブ。
1番ラインをラインの重みを感じながらごく普通のラインのように扱えるという、実はかなり驚異的な性能のロッドです。
個人的にはショートロッドとしては市場最良の1番ロッドだと思っています。
そこそこ強い風の吹く状況下では、ちょっと強引ですが3番ラインまでなら使うこともできます。

"OIKAWA" とネーミングしてはいるものの、#12~14程度のスタンダードなサイズのフライも十分扱えますので、渓流のヤマメやアマゴ、イワナにも十分使えます。
ロッドがしなやかなので強引な釣りには向きませんが、尺クラスでもスリリングに遊べます。






パーツ類は「いかにもフライロッド」という伝統的でスタンダードなスタイルのものを使っています。

リールシート周りの金具はクラモチロッドさんの自家製、ワンオフのオリジナル。
すこしでも軽くなるように、できる限り薄く作ってあります。
薄いリングは微妙な弾力性があって、リールフットが緩みにくいというメリットもあります。

お値段ですが、高価なトルザイトガイドではなくスタンダードなスネークガイドを使っていますので、標準仕様のロッドと同じ価格にさせていただきます。

Alchemy Dharma 603 "OIKAWA" "Leonard Catskill Style"Custom made by Kuramochi Rod
6' 3P #1 LINE (00-0-1-2 line) 40g
価格:62,000円(本体57,408円+税)
※オリジナルの竿袋が付属します。

※Sold

お問い合わせは下記まで、
alchemytackle@gmail.com












Feb 3, 2019

Orvis Graphite Rods (Orvis Super Fine Graphite Rods) その2

Orvis Graphite Rods (Orvis Super Fine Graphite Rods)についての続きです。


ロッドチューブの変遷。左が発売当時のもので順にアバウトですが、'90年代、'90年代半ば以降って感じです。
このオービスのグラファイトロッドが発売された当時、1970年代半ばの日本では、フライフィッシングをはじめた人のフライキャスティングの技術はまだまだ初歩的なものでしかありませんでした。
そんな状態で渓流へ釣りにいったわけなので、大部分の人はフライラインをあまり伸ばすことなく、どちらかといえば提灯釣りに近いスタイルで釣りをすることになったのです。

そうすると結果的にロッドの先端だけを使うキャスティングスタイルになってしまいます。
オービスのロッドはロッドの全長にわたって曲がるフルフレックスアクションなので比較的ティップトップが太く、先調子のロッドの方が使いやすいロッドの先端だけを使うような釣りには向きません。
当時の釣り人は、オービスロッドのそのドローンとしたアクションがなんのためのものなのかを理解していなかったのです。それゆえに例えばファーアンドファインという5番ロッドに4番ラインを乗せて渓流釣りをする、なんて感じの釣り方をしていました。

そのような人は当時から先調子だったスコットやセージのグラファイトにサッサと乗り換えていったわけです。そうするうちにいつの間にかオービスのグラファイトはフライロッドとして二流であるという評価が染みついてしまいました。
これはオービスのバンブーロッドについてもいえることなのですが、オービス不遇の時代です。

おまけに日本の実際の釣りの現場では、特殊な釣りや釣り場をのぞけば、遠くまでラインを伸ばすことはめったにありません。特に渓流では10m以内での釣りがほとんどでしょう。そのような釣り場ではフルフレックスのオービスはダルいロッドのままで本領を発揮できないのです。

私たちはオービスロッドの本質に気づかないままだったのでしょうね。
それと同じようなことがアメリカでも起こっていたように感じます。
イマドキのハイモデュラス素材を使った先調子のロッドとは違って「全体的に曲がるロッドは、キャスティングがヘタな人にとっては使いにくいダメなロッド」なのです。

日本人は釣り場でろくな魚が釣れないので(笑)キャスティングに練習にいそしむ人が多くその結果としてキャスティングが上手くなって、多くの人にはこの種のフルフレックスなロッドを使える技術が身に付いていたのです。
しかし、いちど出来上がった価値観『古いオービスはスローでダメなロッド』は崩されることもなく、そのうちにこれらのオービスロッドはタンスの肥やしになったり放出されたりと不遇な目に遭うことになり、中古市場でも安値で取引されるロッドとなりました。

でも、これらのオービスロッドを生まれ変わらせる方法があるのです。
といっても改造をするなんてことではありません。
ただロッドの指定番手より重いラインを使うことです。それも思い切って2番手ほど重いラインを乗せてやる(たとえば1番ラインが指定されているワンウエイトに3番ラインを乗せてみる)と、この一連のスローなアクションのオービスロッドの本質が見えてくると思います。

ただその場合、重いラインを乗せておもいっきりの遠投などを試みるとロッドがぶっ壊れるかもしれないので、実際の釣りに使う距離の範囲で試してくださいね。