Jun 19, 2019

Alchemy Bass & Gill Rods

Alchemy "Bass & Gill" Glass Rods




Brightliver Hipster 1664 6'6" 4P #7-8 LINE
Alchemy Dharma 754P 7'5" 4P #4-5-(6) LINE
Alchemy Dharma 58 Bass & Gill SP 5'8" 3P #5-6 LINE

もし
「バスのフライフィッシングのためのロッドを1本だけ選べ」
と言われたら、フェンウイックのビンテージ・グラスロッド、FF80 8' 2P #7-8 を選ぶと思います。

でもそれは過去の作品、1970年頃に製造された高級品ではなく普及品のグラスロッドなので程度のいいモノはそんなに残っていません。もちろん他にもグラス、グラファイトという素材の違いを問わず、バス釣りに向いた「いいロッド」はたくさんありました。
例えば、オービスのスーパーファインシリーズと後に呼ばれることになるレギュラーグラファイトのシリーズにも優れたロッドは何種類もあります。
一応ロッドメーカーの端くれとしては、それのコピーを作るのもいいかもしれませんがそれではつまんないですよね。

バスやギルの釣りには道具としてフローターやカヤックを使います。
フローターやカヤック(カヌー)は、止水でのバスやギル釣りにはタックルの一部と言っていいほどの必需品だと思います。
フローターやカヤックはバスボートではないので、水面に低く座ったポジションで釣りをしますのでボートからの釣りとは異なったタックルが要求されるのです。

フローターやカヤックの最大のメリットは、ポイントにこっそりと近づいて近距離からピンポイントを攻めることが出来るということです。そのメリットを最大限に生かすにはショートロッドの短さが有効になります。
ショートロッドはオーバーハングになったポイントにフライを放り込むときにも大きなメリットですし、自由が効かない低いポジションでハンドランディングをするときにはロングロッドよりも取り回しが楽です。

もうひとつのメリットはポッパーなどにアクションを付けるときに、ハンドストリッピングだけではなくロッドティップを使うことも可能になるということです。
ロングロッドではフライを動かすのにロッドティップを使うとフライが大きく動きすぎて、またラインの弛みも大きくなってとっさのストライクに対応できないことがままあります。ショートロッドだと、それが可能なるのですね。
そんなわけでショートロッドがベストだと思います。

また、フローターやカヤックを使うバスのフライフィッシングでは10mほどのショートキャストで十分なので、そのロッドの一般的な指定番手よりかなり重めなラインを使う方がいい場合が多いです。
なんだかラインの乗りが悪いなあ、と感じたらそのロッドに合わせるラインの番手を思い切って上げるのもひとつの手です。そのロッド本来の用途とは違う使い方をするわけですから、その辺りはフレキシブルに考えた方がいいと思います。










ここに取り上げているロッドの中で、Brightliver Hipster 1664 6'6" 4P #7-8 LINE、はかなり性格が異なったロッドです。

Hipster 1664 #7/8Line E Glass
(このロッドはブランクを譲って頂いて、クラモチロッドさんでスコット風に仕上げたものです)

硬くて短いという初めてのタイプのロッドなのでいろんなラインで相性を試しましたが、
バス用のスタンダードラインともいえるサイエンティフィックの「エアセル・バス」では軽すぎると思います。
ウルフの「トライアングルテーパー・バス」の8番はかなり重いのでヘッドがトップから出てからはいい感じなのですが、僕は近距離を釣ることが多いので、ちょっとイマイチかと。
ノーマルテーパーのトラウト用の8番ラインは少し軽いのでキャスティングに力が要ります。
なので、
いまのところ、個人的なベストラインはサイエンティフィックの「フリークエンシー マグナム」の8番。
重さは8.5番相当、トップヘビーなヘッド形状のなので近距離でもウエイトの乗りがいい感じです。


ブライトリバーのボスでもありロッド設計者である松本氏は、バスのトップウォータプラッギングの要をになう方でもあるので『フライな人(笑)』とは違う発想でこのロッドを設計されています。
ひとことで書けば、ルアーを投げるようにバスフライを投げるためのロッドです。
キャストからポッパーにアクションを加えてピックアップするサイクルも、当然のごとくテンポの速いスピーディーなものになります。
それは考えてそうするのではなく、ロッドアクションに誘導されて、身体が自然にそうなってしまうのです。
それは、良い悪いではなく、設計思想、キャスティングに対する考え方の違いからくるものなのです。



※参考までに、ブライトリバー松本氏によるフライロッドとフライキャスティングについての考え方を下記に上げておきますね。



>HIPSTERですが辞書によると、通(つう)、ジャズ通、ジャズファン、流行の先端を行く人、新しがり屋と説明されています。

どうとらえていただいても構いません。
愛すべきブラックバスと遊ぶツールとして提案しています。
ついついルアー、とかフライ、と言葉で分けてしまいますが、
ブラックバスと遊ぶためのグラスロッドと思ってください。
投げるものが毛バリになるだけ。

ブラックバスとの付き合い方は、いままでのトップウォータープラッガーのままでいていただきたい。
フライキャスティングなんて、難しく考える必要はありません。
キャスティングが上手くなる必要もないですね。

話が前後しますが、HIPSTERはカヤックやボートで使うことを前提に開発しました。
つまり私が使うロッドとして開発したわけです。

フライラインは#7番や#8番という重いものを使用します。
重いラインは、トップウォータールアーを投げるように投げれば飛んでいくのです。タイミングをちょっと遅くする感じですね。
どんどん攻めて釣りたい私は、ルアーと同じようにワンキャストで
フライを投げたい。ポッパーなどはテンポよく使いたい。
#1/0などの大きなフライは、遠くへ投げるとフッキングできません。
だから10mも投げれば十分です。

ボートやカヤックでは、ロッドを大切に運ぶことは、難しい。
どうしてもラフな扱いになる。道具に耐久性が求められるわけです。
諸事情を考えるとロッドの素材はグラスファイバーになりました。
ロッドの長さですが、当初は8ftで考えましたが、自分で使ううちに
7ftにまで短くなりました。
7ftで上記の条件を満たせるとわかったからです。
フライの世界では、ロッドは9ft(特に重いライン用)という慣例のようなものが
あり、私もそういうものにとらえられていたんですね。
でも、従来のフライマンに使ってもらおうとは思っていませんので無視していいや、
となったのです。

リールシートですが、削り出して作ってもらえる知り合いもいるのですがルアーマンとしては、プレス製法で作られたものの方が気分を満たすものと考えました。
リールを取り付ける位置によってアップロックとダウンロックという方法があるのですが、ロッドを置いた時にリールが地面に着くのがいやなのでアップロックにしています。
アクションに関連する意味合いもありますが、長くなるので次にします。

従来、バスと名のつくフライロッドには、リールシートの下側に5cm程度の
追加グリップ、エクステンションバットというものが取り付けられていました。
最初、私もつけるつもりでした。
しかし、カヤックやボートのふちに当たるんですね。
だから、いらないと判断しました。

バットキャップはゴム製です。
ベイクライトや削り出しのアルミを使った方が高級感が出るでしょう。
しかし、地面に置くよな、と考えるとゴムになりました。

全体のイメージは往年のフェンウィックです。
これは単純に共感を得たかったからです。
私が知ったかぶりをして、WinstonやScott、HardyやOrvis調を作ったとしても知り合いのルアーマンは、なんのことか分からないでしょう。

一緒に盛り上がることができるロッドにしたかったのです。

しかも、当時のFenwick社が使っていたものとおなじロッドスレッドを
ため込んでおりました。
いつか、使うチャンスが来るだろう、とね。

>バスとの出会いを楽しむためのタックルを作るのがブライトリバーです。
フライロッドは、トップウォーターロッドを扱うのと同じ喜びを感じ取れるアイテムです。

バス用のフライロッドを開発しようと考えたのは、電話での問い合わせがすごく多かったからです。
みなさん、有名メーカーというだけで、古い使いにくそうなグラスロッドを使っておられました。

今回発売するHipster1664は、4ピースのグラスロッドです。
経験のあるフライマンであれば、ずいぶんと太いロッドだなぁ、と思われるでしょう。
でも、アクションを求めた結果ですので、今からバスフライをする方は理由のある太さであると、頼もしく感じていただければ、と思います。

このロッドには目指したロッドがあります。
Fenwick社のヴィンテージロッドでVoyaguer SF74-4 と言うトラベル用のフライ&スピンロッドです。

ティップが柔らかく、スピニングロッドよりに振ったアクションであると決めつけておりました。
フライラインを通してみてビックリしました。素晴らしくいいのです。
頭をガツン!とやられた私は、このアクションを現代によみがえらせたいと考えました。

Fenwickのロッドをそのまま再現させればいいのですが、私のロッドつくりは基本的に自分が使うために行うのです。
オリジナルは7ftなのですが、6.6ftで仕上げました。
ルアーマンである私は、長いロッドは、イメージ的に違和感を持ってしまうのです。
重さとか、使いにくい、といった理由ではなく、短くしたいのですね。
ただ、短すぎると濡れたフライラインを水面から持ち上げることが出来ません。
6ftまで作って比べた結果、6.6ftが短くする限度であると判断しました。

フライ&スピンロッドというものは中途半端なアクションのロッドと思われがちですがFenwickさんは、常識を覆すロッドを作っていた時代があるのですね。

そういう先輩たちが見つけた結果を現代に楽しめるロッドがHipster1664Eなのです。

下記は、ブライトリバー、松本さんのブログです。


http://blog.brightliver.com/?eid=1174898
http://blog.brightliver.com/?eid=1175264