Jul 27, 2022

"Alchemy Dharma 754 Parabolic" 7'5" 4P #4-5 Line : 2022 ver. No Coating

"Alchemy Dharma 754 Parabolic" 7'5" 4P #4-5 Line : 2022 ver. No Coating


ブランクを再生産した "Alchemy Dharma 754 Parabolic" 7'5" 4P #4-5 Line ですが、これまでのものとまったく同じというわけではありません。


「2022年モデル」のブランクは、これまでブランクの表面にコーティングしていた樹脂を廃した、まったくの無塗装、コーティングをしていない無垢のブランクです。





コーティングしていないとはいえ、ロッドを構成するグラスファイバーはグラスシートに含まれているエポキシ樹脂がブランクの焼成過程で硬化して、ロッド表面に薄い樹脂膜を作った状態になっているので、グラスファイバーが表面にむき出しになっているなどということはなく、強度的な問題はありません。

強いてコーティングしたブランクとの違いを上げるならば、ブランク表面に焼成時に巻いたテープの跡がよりはっきりと残っている…というぐらいだと思います。





ただ、コーティングをはぶいたので、重量はそのコーティングの重さ分、微々たるものですが軽くなっています。ブランクの自重は 57g です。





テープの巻き跡がコーティングしたものよりハッキリ見えますが、並べてみない限りほとんど気づかないレベルです。


今回のブランクは、できる限りロッドの機能には直接関係のないものをはぶいてミニマムにしたい、という考え方でコーティングをしていないのですが、将来的にはロッドブランクにブランクメーカーには出来ない微細なレベルでチューニングしてみようという企みもあるのです。

フライロッドとは微妙なもので、竹でフライロッドを作るメーカーが100分の1ミリ単位の削りにこだわるように、工業製品である繊維強化樹脂製のロッドでも、ガイド位置を変えたり、わずか幅1センチのラッピングを加えただけでも、また、ある部分に梱包用のOPPテープを一巻きしただけでアクションと全体としてのロッドフィーリング、つまり触感が変わるものなのです。

無塗装のブランクは、なにかを付け加える足し算だけではなく、ブランクの一部を削るという引き算でもロッドアクションを調整できるという余地が生まれます。
そういう意味での面白さが、このブランクには秘められているのです。


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